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01 ミクロの視点

イベントベースビジョンセンサ(EVS)を用いた海洋粒子ビッグデータ生成

産業向けに開発されたイベントベースビジョンセンサー(EVS)を活用し、プランクトンや沈降凝集体(マリンスノー)など、海洋生態系を支える基盤要素である「海洋粒子」を高速に撮影・解析する。得られた解析結果をもとに、海洋開発に伴う環境影響評価、水産資源の持続的利用、生物多様性の保全、気候変動研究などに資する、新たな価値を持つデータを生成する。

イベントベースビジョンセンサ(EVS)が捉えた海洋粒子。個々のプランクトンや凝集体が、色分けされた輪郭・移動軌跡・識別番号とともに高速に追跡されている様子。
EVS OBSERVATION 海洋粒子のリアルタイム計測

01 — 概要

取り組みの全体像

本プロジェクトでは、EVSを活用し、これまで捉えることが難しかった海中の粒子や微小生物の動きを、直接かつ高速に観測・解析する新たな技術基盤の構築に取り組んでいます。従来の濃度や存在量を中心とした観測に加え、「何が、どのように動いているのか」を捉えることで、海洋環境や生態系の理解を深めるとともに、海洋産業の安全性向上、環境影響評価、気候変動研究などへの応用を進めています。さらに、取得したデータを解析・蓄積・共有するプラットフォームの整備を通じて、研究から産業利用まで幅広く活用できる新しい海洋観測基盤の実現を目指しています。

令和7年度の主な成果

  • 海底資源開発における環境影響評価 — 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)および株式会社海洋資源開発(DORD)が実施するマンガン団塊採掘機の海底走行試験に参加し、採掘機から発生するプルームや生物応答の現場観測を行いました。
  • 気候変動への取り組み — 東京大学・原田尚美教授が代表を務める研究「東南極周辺南大洋の環境変化と生物地球化学循環・低次生態系の応答」に参画し、1年間の長期観測を行う係留型測定器を設置しました。
  • 研究発表 — Underwater Minerals Conference 2025 や Ocean Sciences Meeting 2026 を含む、9件の学会・国際会議で研究成果を発表しました。

今後の展望

プランクトンや凝集体などのデータをオンラインで解析する機能と、解析データを蓄積・共有するデータベースを統合したプラットフォームの構築を目指します。

02 — 関連お知らせ